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2009年 社会福祉法人 光明会 経営方針

就職するなら明朗塾 CEO 内藤 晃

はじめに

 社会福祉法人光明会は、平成18年10月障害者自立支援法の完全施行とともに「障害者支援施設・就職するなら明朗塾」を新事業体系へ移行させた。法律の理念と障害者の思いをつなぐ福祉サービス事業者としての使命に基づき常に時代の先端を走りたいという思いからである。そしてその思いは施設職員の個性に基づく能力が最大限に発揮される中で具現化するとの確信からである。
 人間にとって就職は人生における幸福実現の一つの手段に過ぎない。また人生の充実、幸福感は「会社で働くこと」ひとつだけでは得られない。会社で働くことと合わせて周辺サービスをトータルにセットで開発して提供しなくては安心できる人生の楽しみを伝えられない(この場合、必ずしも当法人ですべてのサービス提供を独占するという意味ではない。むしろサービスネットワークを組織することを意味する)。
 人生の喜びをお客様に伝道したいという思いの根源には、喜びを伝えられたお客様と、終生の絆を結びたいという願いがあるからである。
 お客様が「社会福祉法人光明会」「就職するなら明朗塾」と出会って幸福になること、そして自らそのサービスを利用し続けたいと心から願い続けるようになること、このことこそ私たちが最終的に求めるお客様の姿である。

品質方針

 社会福祉法人光明会は、すべての人の存在が必要・必然・最善とされる福祉社会の実現に向けて障害とその支援を科学的に理解することを追究し、顧客の力を信頼し引き出します
顧客のプライバシーを守り顧客の権利を擁護しその可能性を信頼し尊重します
顧客が働くことで自立した人生を設計する支援を常に新規開発しながら提供し続けます
法規制等を遵守し、顧客自身が自らの可能性を承認される安心で安全な環境を提供します
職員が常に研修に取り組むことで支援業務を向上させる職場環境を保証します 
地球環境への負荷の低減に取り組みます    
さらに、要求事項への適合、品質マネジメントシステムの有効性の継続的改善を行います

(社会福祉法人光明会品質マニュアル第11版)

 社会福祉法人光明会は、障害者自立支援法による障害福祉制度・障害福祉施策を最大限に活用する視点をもち、障害福祉サービスの提供を通じてつぎの2点の実現を目指す。

  1. 障害者本人とそのご家族に向けて安心できる障害福祉サービスや関連サービスを提供し、充実した人生設計の支援をする。
     働きたいと希望する障害者市場における市場占有率を極限まで高めるという発想である。
  2. 職員が十二分に力を発揮する環境をつくり、提供するサービスが障害者のみならず、企業や地域住民になくてはならないものをめざして継続的改善を施し、持続可能性を確保・維持する。
     特に広報重視とリスク分散により制度の改変に左右されない強い企業体質を作り上げる。
     職員が潜在的に持っている力を発揮させる場(ポジション・間柄)を創造し続けるという発想である。

 法人職員は、人間とは何か、障害とは何かを科学的に理解する力を養わなければならない。顧客が自分の持つ力を十二分に発揮(エンパワメント)して人生の希望を見つけられるよう支援する。顧客の人権を尊重し完全な環境を健全な法人経営の下に提供する。顧客の生活上すべての場面での「安心」を保証する。これらのことを通じて福祉社会を実現することが社会福祉法人光明会の設立理念である。

1 法人事業計画

(省略)

2 社会福祉法人光明会の提供サービスの概要

事 業 区 分

定員

障害を持つ方への提供サービス内容

就労移行支援事業

43名

一般就職(企業への雇用・在宅就職)等を希望する人に、知識・能力の向上、施設における作業・企業における実習、職場開拓等を通じ、適性にあった職場への就職・定着を図る支援を行います。

就労継続支援事業B型

30名

就職や就労移行支援事業利用の経験があるが雇用されることが困難な人に、雇用契約は締結せずに就職の機会や生産活動の機会を提供し、知識・能力を高めることで就職に向けた支援・指導を行います。

施設入所支援事業

40名

就労移行支援事業の対象者で、生活能力により単身生活が困難な人や地域の社会資源等の状況により通所することが困難な人に、日中活動と併せて夜間における食事、入浴等の日常生活上の支援を行います。

短期入所事業

4名

障害を持つ方を居宅で介護する方の事情により一時的に日中活動と併せて夜間における食事、入浴等の日常生活上の支援を併設型で行います。

共同生活住居

定員

所    在    地

インディペンデンス2002F

男性5

千葉県八街市沖渡578-30

インディペンデンス2002S

女性5

千葉県八街市沖渡578-56

インディペンデンス2008F

男性5

千葉県八街市八街ほ446-2

インディペンデンス2008S

女性2

千葉県八街市八街ほ450-5-A105

インディペンデンス2008T

男性2

千葉県八街市八街ほ450-5-A102

インディペンデンス2009F

男性3

千葉県八街市沖渡578-38

(平成21年4月設置予定)

「就職支援」という枠組みを外さない、明朗塾ブランドを維持するという発想である。

3 社会福祉法人光明会の平成21年度事業経営方針

1 地域一番店をめざす

 障害者本人、そのご家族、企業そして地域住民が「あるサービス」の利用(あるいは消費)を検討するときに最初に想起する事業所・商店こそ「地域一番店」である。社会福祉法人光明会はその提供するサービスにおいて地域一番店になることをめざす。
 地域一番店である証拠は、福祉事業が拡大し続けていることで判断できる。

1-1 就労支援の目標は30名以上

 社会福祉法人光明会がコミット(宣言)する提供サービスの本質は、上記「品質方針」に示すとおり「顧客が働くことで自立した人生を設計する支援を常に新規開発しながら提供し続けます」である。平成17年度以降「就職するなら明朗塾から一般企業等への就労達成者」を指標として取り組んできている。そこで平成21年度は、企業就労30名以上を目標とする。
 平成17年度実績(9名)平成18年度実績(10名)平成19年度実績(36名)
 平成20年度実績(10名・その他センター支援による就職者は27名)
障害者本人・家族・企業・地域(見込み客)に就労への取り組みを伝える「しかけ」づくりが重要である。社会福祉法人光明会がコミットしている「顧客が働くことで……」の支援の実効を伝えていく努力を怠ってはならない。このことが就労意欲喚起に通じるからである。

「しかけ」の中身は本人・家族・企業への情報提供の手厚さである。ジョブコーチ、企業支援員が就労支援の前線に立つことになるが、本人・家族・企業への支援は情報提供の豊富さによって評価されるものであるから、施設全体でジョブコーチや企業支援員の活動を支える体制であたる。
また障害者の企業で働く姿、仕事を通じて企業組織の中でのポジション(人の役に立ち、人に認められている状態)は、施設の中での姿から類推することは避けなければならない。未だ就職したことのない障害者の「仕事の姿」は未知であることを前提に、施設内の一部に企業と同様の環境を作り上げること(場合によっては就労継続事業A型の併設)を追求する。
さらに障害者・家族への求人情報の公開に重点を置く。そのために障害特性によって求人情報の内容を十分理解できない顧客に対して、個別対応という職員の努力が必要とされる。職員に求められているのは、求人情報をもとに適材を見つけることではなく、求人情報をできるだけ多くの方に伝えることである。
法定雇用率制度に基づき障害者雇用に取り組み模索している企業の「障害者観」「障害者の労働力観」は、福祉施設の職員の持つそれとは異なる。福祉施設と企業のそれぞれの世界が異なるのだから当然である。職員にとってもまた、目の前のほとんどの障害者の就労実態をみていない(未就労という理由から当然ではあるが、就職によってどのような変化が本人に起こるかよくわかっていない)ということを再認識しなければならない。
職員が適材適所という発想をすることでかえって顧客に対して「ハードル」を突きつけることになることを銘記すべきである。だから適材を見つけようという発想を捨てる。
また、就職により地域移行が進むことで、施設入所から地域生活(グループホーム)へ移行する利用契約者が増加することに合わせて、グループホーム(現在共同生活住居5ヵ所・定員19名)の増設を進める。

就職するなら明朗塾の障害者就職支援の着眼点

  1. ジョブマッチングの手法は、入社前ではなく入社をしてから実施するものである
    企業に対して「いますぐここで必要な仕事」をこなせる人材を提供するのではない
    →ジョブマッチとは「適材適所」のこと。現在のスタッフをどのように配置すれば最適の効果が得られるかを現場ごとに検討していくこと。
  2. 求人票の記載内容を鵜呑みにしない
    障害者の働く能力は千差万別であり(労働者の働く能力は千差万別であり)そもそも求人票を作成した担当者が「必要な労働力」を的確に表現できるとは限らない
    →できるだけ多くの障害者労働者に関する情報を提供することで、企業の求人内容が変化してくる
    →求人票の内容に見合った最適なジョブマッチングをしようとすること自体が就職への「ハードル」「障害」そのものになってしまう
  3. 企業に対してできるだけ多くの求職者を紹介する
    企業の人事権、選択権を尊重するとともに保証する
    陳列量決定の法則
    →回転率の統一……売れ筋を多く売れ行きの鈍い商品を少なく(販売量に比例して陳列)
    →品切れを防ぐ・最低陳列量(最低陳列量を割れば商品はあっても「欠品」となる)
  4. 障害者を「一本釣り」しない
    就労支援者が、求人情報に合うと思われる障害者を選択しない
    実習・見学の応募希望者を広く募る。応募者にはすべて機会を提供する(公平性)
    →働く能力とは働く意欲のことである
    →「就労支援者に気に入られることが最初の関門」とはならないようにする
    『障害者就労の一番の障害は一番身近にいる支援者』とはならないようにする
    →「就労支援者に頼みなさい」は禁句とする
  5. 「施設内訓練」を実習の前提条件としない
    施設には就職を決定する権限はないので、訓練そのものが無意味な場合がある
    →現に障害者を雇用している企業への対応が、いつでも正しいとは限らない 
    →企業が必要としているスキルと施設が教えているスキルが一致するとは限らない
    「見学」と「実習」は全く異なる → 「実習」と「就職」は全く異なる
    →普段の障害者の姿を熟知している人でも「勤務中の姿」については無知である
  6. 礼儀正しいビジネスマナー
    就労支援員が歓迎されるには、障害者に関する知識・情報以外のところにポイントがある
    企業にとって正しい情報提供(中小企業の事業協同組合)
    支援スタッフの外見
    障害者の長所発見能力

1-2 障害者就業・生活支援センター事業と企業支援員事業の受託……就職者の目標70名以上

 平成20年4月から受託した「障害者就業・生活支援センター 就職するなら明朗塾」事業を継続受託し、による就職者数の目標を70名以上とする。職業準備訓練のあっせん及び職場実習の実施件数の目標は80件以上とする。支援対象障害者数(登録者数)の目標は280名以上とする。支援対象事業所数の目標は100社以上とする。相談・支援件数の目標は4,500件以上とする。
 障害者の雇用を進める上では、就職や職場適応など就業面の支援ばかりでなく、生活習慣の形成や日常生活の管理など生活支援も重要であり、身近な地域で、就業面及び生活面で一体的かつ総合的な支援を提供することが必要である。このため、職場不適応により離職した者や離職のおそれがある在職者など、就職や職場への定着が困難な障害者に対し、就業及びこれに伴う日常生活、社会生活上の支援を実施することにより、障害者の職業生活における自立を図る。
 センター事業所は、佐倉市から建物を賃借しているが、ハローワーク成田との連携をさらに強めていくために成田市内にもサテライトとして事業所を設置する。現在成田市障害福祉課と「成田健康福祉館」内の一部を使用貸借する協議を進めている(平成21年7月開設予定)。
また平成20年度に引き続き企業支援員事業を受託する。
障害者の就職支援はいわば「入口」の支援であるが、障害者雇用の実績(実雇用率)調査によれば就職支援は困難なことではない。むしろ定着支援が重要であり、十分な成果が見られていない。有効な定着支援の手法は未開拓でありいまだ存在しないと考えて、従来の支援方法にとらわれない方法を開発する。
特に企業との信頼関係構築のために、営業ツールを開発する。企業訪問は職員にとって「ストレス」と認識し、その対策ツール(手紙→電話→訪問→再訪問(繰り返し)→信頼構築→紹介)を開発する。

1-3 八街市相談支援事業の受託……八街市地域自立支援協議会の運営

 平成19年1月から受託している八街市の相談支援事業を継続受託する。この中で地域自立支援協議会の運営業務を受託したので、この協議会の設置意義を地域に不足している社会資源の開拓、特に将来の相談支援事業を担う若い人材育成のしくみ作りに位置づけ、当事者団体、福祉サービス事業所、行政、教育、企業などから100名規模のネットワークを目指す。平成20年度は「おとな部会」「子ども部会」「就職部会」の活動がそれぞれ組織できたので平成21年度はこの活動を拡大する。
 また障害者自立支援法の見直しにより、サービス利用計画書作成業務が拡大するのでそれへの対応を進める。

1-4 福祉の支援を必要とする矯正施設等を退所した障害者の地域生活移行支援

「千葉県地域生活定着支援センター」事業の受託をめざす

 矯正施設等を退所した障害者が、社会生活を送る上で多くの困難を抱えているにもかかわらず社会生活に対応していくための支援が不十分であることから、平成21年度においては、厚生労働省と法務省が一体となって標記事業を進めていくこととなっている。
 社会生活に対応するための支援の中でも就職支援(経済的収入の確保の支援)が重要であり、このための支援は「障害者就労・生活支援センター事業」で獲得したノウハウを多く活用できるので平成21年7月以降各都道府県に設置されることとなる「地域生活定着支援センター」事業の受託を目指す。4月から準備室を法人内に設置し、情報収集と共に必要な資源の確保を進める。
 「就職支援」という枠組みを外さない、明朗塾ブランドを維持するという発想である。

1-5 企業支援の新サービスの開発する

 地域の民間企業を当法人のステークホルダー(利害関係者)と位置づけ、企業へ提供するサービスによって収益を計る。企業に対しては、後戻りできる安心感や、対応に困ったときの具体的な支援メニューから得られる安心感を「サービス」として提供(販売)していく。このタービス提供が障害者の定着支援であると、認識する。
 企業への徹底した定着支援が障害者雇用を推進するという発想である。

1-6 ISO9001自己適合宣言事業所として新段階へ脱皮する

 福祉サービスの品質保証のための改善の仕組みを有効に機能させ続けることは重要であるが、ややもすれば欠点を発見し続ける所作に陥りがちになる。継続的改善とは、すなわち発展であり、決して現状維持のための取り組みにとどまるものではない。
 同じ改善策であっても「原因をさぐる」ことと「再発防止策をたてる」ことは似て非なるものである。「どうして失敗したのか」という思考と「再発させないためにどうするか」という思考とでは、その後に続く行動に大きな差が生じるのである。
 そこで、修正すべき点の原因を探ることから出発して新段階へ脱皮するために戦略推進本部においてISOを活用して組織を活性化する方策の検討をする。併せて認証機関によるISO9001規格の認証は平成20年12月19日をもって登録返上して、自己適合宣言をしたので、あらたな継続的改善のためのしくみを検討、導入する。

1-7 調査研究事業に取り組む

 平成20年度は障害者自立支援調査研究プロジェクトを事業受託した。このプロジェクトは「障害者自立支援法を核として、障害者の就労支援、地域移行、地域生活支援等を通じ、障害者の自立支援を一層推進するためには、地域の関係者における様々な工夫や取組を積み上げ、その普及を図ることが必要不可欠である。このため、障害者の自立支援の充実のための先駆的、試行的な取組に対して所要の助成を行うこととしているので、各地域において策定した障害福祉計画の推進を図る観点等も踏まえ、以下の事項に留意の上、本プロジェクトの積極的な提案を求める」趣旨で公募された。
 本プロジェクトは、障害者の自立支援の充実のための先駆的、試行的な取組に対して所要の助成を行い、もって、障害者に対する保健福祉サービスの一層の充実と障害福祉計画の推進に資することを目的としているので、就職支援に関するサービスととくに「セカンドオピニオン」の概念を導入した調査事業を推進した。平成21年度もこの調査研究事業を継続していくために、事業受託を目指す。
 20年度事業の成果を活用して、「私だけのための個別支援計画」を作成するプロセスを導入する。

1-8 経営の多角化とリスクヘッジ……作業科目の見直しによる経営資源の集中

 障害者自立支援法による福祉施策の枠組みの変革(パラダイムシフト)は当法人にとってチャンスである。強い企業体質への転換の契機である。
 障害者自立支援法の特別対策による収入の9割保証が平成21年4月以降も延長されることとなったが、引き続きサービス情報の告知(宣伝・広告)を進めて利用契約者確保を進める。
 就労支援事業、就労継続支援事業B型の月平均利用率100%以上を達成する。施設入所支援事業と共同生活援助(グループホーム)事業の月平均利用率90%以上を達成する。
 平成21年度は障害者自立支援法施行3年後の見直しの時期に当たり、報酬改定や各種加算制度の大幅な改訂がある。この新制度については、利用契約者への説明等を含めて遺漏なく進めていく。
 平成21年度の宅配弁当事業は、平成20年度に障害者自立支援基盤整備事業により建築した作業場と平成21年度に日本財団から助成決定している厨房設備を活用して、年度上期に1日あたり600食以上を達成させる。このほか八街市、山武市から高齢者配食事業の受託と特製弁当の受注と八街市内に平成21年6月に開所する「八街わらの里」(生活介護施設)の昼食ケータリングの受託により月商700万円以上を達成させる。
 宅配弁当事業の最終目標は、1千食超規模とし、障害者自立支援法の特例措置が終了となる平成21年度末までには障害者雇用や施設への業務外注ができる企業として独立させる。
 平成20年度のBDF(軽油代替燃料)精製事業は、昨8月以降民間企業に事業委託した。
 製菓事業、ファーム(園芸加工)事業については経営資源の分散化にともなう効率の低下や安全性の低下を防ぐ観点から、引き続き見直しを継続する。
 政府の平成19年2月の「成長力底上げ戦略」に端を発した「工賃倍増5カ年計画」にもとづいて千葉県では「工賃向上チャレンジプラン」を策定した。平成20年度は次世代経営書養成研修にリーダー職員2名が参加した。社会福祉法人光明会では、就労支援に特化した福祉サービスの提供を標榜しており、工賃倍増には積極的に取り組まないが、このプランの実行を千葉県社会就労センター協議会とともに検討し、効果的に活用する。
 社会福祉法人光明会の職員が組織するNPO法人ユニバーサル研究センターとの連携を図る。

1-9 投資の方針

 事業経営における投資の方針は、営業戦略に50%、商品戦略に13%、組織対策・人材戦略に30%、資金等管理戦略に7%を充当することを方針とする。
 投資の要素は、人(労働力)、もの(資材・インフラ)、資金といった経営資源である。
 とくに人材戦略に商品戦略を上回る配分をする理由は、社会福祉事業であり、日本の福祉に貢献するという当法人の志に基づく。福祉は人によってなされるものである。この人の志を高め、福祉の人財づくりに適正値より20%近くの重点投資をするのが当法人の志の現れである。

2 最高の職員の力が見える施設へ……安心できるサービス提供のために

 社会福祉法人光明会における職員の力とは「自発的」「能動的」に仕事に取り組む力を意味する。一人ひとりの施設職員の顔がわかり、それぞれの得意分野や仕事にかける気概を広報紙、ホームページやブログ等で情報発信して明確にする。サービスを利用(消費)するお客様が、職員を直接名指しでそのサービス提供の依頼をすることができる施設、礼儀正しく責任感のある職員が正当に評価され多くのお客様に感謝され、またその職員がお客様を心から感謝するしくみがある施設、社会福祉法人光明会は、最高の職員の力が見える施設経営を目指す。

2-1 学ぶ姿……専門性による障害者権利擁護の担保

 すべての職員に、年2回の研究レポートへの取り組みを奨励する。最高のサービスを受けた者だけが分かる最高のサービスの境地を学ぶ(研究レポートはその一つの方法である)姿が社会福祉法人光明会の職員の姿である。優秀な研究レポートは「明朗塾研究研修会」での発表や、ホームページ掲載という栄誉ある機会が与えられる。またさまざまな外部研修や内部研修を受講する機会が与えられる。
 学びは自発的になされるべきであり、仕事もまた自発的・能動的な取り組み(行動)によって、福祉サービスの品質に影響のある職務に従事する職員に必要な力量が修得される。
 障害とその支援に関して科学的な理解を修得する姿勢の欠如が不十分な顧客対応を引き起こし、その結果、障害者の権利侵害を生む。障害福祉施設職員として日常的な学びの姿勢と、仲間の職員の学びを尊敬し賞賛する姿勢が当法人の職員のあるべき姿である。

2-2 笑顔ミッション……効果的評価の実践

 職員のサービス提供業務に対する姿勢のポリシーは『対応の原点として「やさしさ」と「緊張感」をもつ。障害者支援という専門サービスを担う社会福祉法人光明会は、顧客(障害者)の権利擁護を使命とする。(2005年度明朗塾運営方針)』である。自分にしてほしいことをサービスし、自分がしてほしくないと思うサービス(これはサービスとは呼べないが)は決してしない。そして「顧客の家族」「支援専門職としての仲間や後輩、上司」「自分の家族」に胸を張って見せられるような礼儀正しいサービス対応を行う。
 また年間業務の節目・ターニングポイントを大切にして、職員のモチベーション維持を図る。
 就業規則の見直しを引き続き行う。

2-3 助け合う姿……情報共有

 職員同士が互いにその長所を認め合い、発見し続ける姿勢があってはじめて障害者の多様で幅の広い長所を見出し引き出すことはできるのであるから、職員が助け合う姿こそ、社会福祉法人光明会の社風である。
 職員が、仕事中に不満を口にしない。不満を口にし、周囲の職員の耳に入れることのマイナスを理解する必要がある。同時に自分にとってのマイナス情報を他人の手によって強制的に耳に入れられることを極力避けなければならない。仕事の不平不満(多くの場合、具体的には他人批判という形で現れる)を発言する仲間に対して「何か手伝えることはありますか」と手をさしのべる。
 すべての職員が、法人全体の状況を理解するために週刊の「ニュースレター」を発行する。

2-4 専門分野と情報発信

 個々の職員の特性・独自性を社会に発信する。そのために研究レポートの成果をホームページに掲載する。広報紙で研究研修会の案内・報告をする。職員のブログやメールマガジンを活用する。携帯電話によるインターネットアクセス時代の到来はチャンスである。
 施設長が発行するメールマガジンを基として『施設長の資格!』が中央法規出版から平成21年3月に発行されたので、これをもとにさらに施設見学やサービス情報発信に努めていく。
 顧客と職員とが互いに評価・感謝できるようなしくみを構築する。10万人規模の福祉スタッフの全国ネットワークを組織する。多くのネットワークは告発型で、かつ事件・事故の情報を共有している。「このようなことはあってはならない」「これでいいのか」という論調のネットワークではなく、感動と情熱を共有できるネットワークを目指す。
 職員のアウトプットは、インプットの量に比例するので、職員による情報発信(アウトプット)を求める上で、情報のインプットの機会を保証する。

2-5 サービスインターフェースの改善……顧客おもてなしの推進・めいろうルックの導入

 お客様の喜びの声を集める。お客様がどのような状況で感動するかをお客様とともに共有することが大切である。顧客満足度アンケートでお客様の喜びの声を集約し、それをまた発信していくことで喜びの輪を広げつつ利用顧客を拡大していく。福祉サービスの拠点として、平成22年末までに300人規模以上への定員枠拡大を目指す。
 従来「保護者会・保護者説明会」として開催してきたが平成19年度以降『ファン感謝デー』として開催してきた。社会福祉法人光明会のサービスを日頃から利用している障害者本人・ご家族はファンである。ファンであるからこそ自らそのサービスを利用し続けたいと心から願い続けている。ファン感謝デーを開催して、当法人のお客様へ対する思いを目に見える形にする。

毎朝の職員ミーティング(笑顔ミーティング)では、倫理規程を唱和する。

「就職するなら明朗塾の職員は、3つの目を意識しよう。
今の私の対応と、顔つきを見せられるだろうか?

  1. お客様の家族に。 
  2. 支援専門職としての仲間や後輩、上司に。
  3. 私自身の家族に。

日本一の心優しいサービス精神で、最高の笑顔を届けるのが私たちの仕事です。」

 職員ミーティングが外部からの視察を受けられる状態になることを目指す。笑顔を届けるのが仕事であるならば、他人に好感を与える身だしなみとマナーを職員が確実に獲得できるよう取り組む。
 お客様が心地よく感ずるサービスを提供するには、清潔感ある服装・身だしなみと礼儀正しいマナー・あふれる笑顔がなくてはならないからである。世界一のリゾートテーマパーク、東京ディズニーリゾートが導入活用している『ディズニールック』(東京ディズニーリゾートですべてのキャストに求められている身だしなみのルール)を見習って福祉業界における日本一のホスピタリティルック(めいろうルック)を導入する。また身だしなみを整え、礼儀正しいマナーを身につけ、いつも笑顔でいるスキルを身につけるトレーニングを導入する。

3 脳にグッドニュースを届けよう

 無意識領域(潜在意識)にどのような情報を届け、どのような指令を発するかによって人間の行動は決まる。感動を周囲に伝えるための情熱をもち、その情熱の炎を燃やし続けるには、日々の小さな行動に取り組み続けなければならない。そのために脳にグッドニュースを届ける。

3-1 潜在意識とうまくつきあおう

 無意識領域に届ける情報を自分でコントロールする姿勢をもつ。正しく質問をすれば必要なアクションプランを引きだすことができる。「○○を達成するためには今スグ何をすればよいのか」 

3-2 目標を目に見える形にしよう……自分ケアプランの活用

 私たちの目の前にいる障害者をしあわせにするために職員自らがしあわせにならなければならない。生活のみならず思考や発想までもが貧困な職員は、とうていお客様にしあわせを届けられない。当法人の職員として何をやり抜きたいのか、何を極めたいのか、このような自問自答を通じて職員一人ひとりが自らのミッションを明確に認識しなければならない。障害者のしあわせづくりを自らのミッションに据えることが大切である。
 また、ひとは周りの人を豊かにしてあげることで自分も豊かになれる、ともいえる。したがってもし施設職員が幸せでないとすればそれは障害者を幸せにしていないから、ということになる。
 目標を設定したら、文字など目に見える形で常に無意識領域に届ける。目標は紙に書くことによって達成される。このことは、昨年から実施している「集客マーケティングセミナー」での実験によっても実証されている。職員は「自分ケアプラン」を作成し、1年間の自己キャリアアップ計画を自ら立案しその達成に取り組むものとする。

3-3 自分に正直に、自分を変える

 自分の心に原始的に発生した「人としての優しさ」が自発的・能動的サービスの原点である。しかしながらその自分の思いに自ら背いてしまうことで人は現状の自分を肯定し、他者を批判する。自分の原初の思いに正直に、その思いにしたがって行動し自分を変える勇気を大切にできるように本法人は職場環境を整える。

3-4 最高の手順を見つけよう

 今現在遂行している作業が十分な成果を出していないならば、そのやり方(手順)を変える。そのためには従来の常識的な作業の手順を疑う眼力を失わないようにする。

3-5 感動サービスを共有しよう

 職員が自ら受けたサービスによって感動する体験を積み重ねることが大切である。ひとは自分が感動した体験でのみ、同様の感動サービスを提供したいというモチベーションを生み出すことができる。一人が受けた感動体験をすべての職員で共有することで、感動体験の数を増やしていく。
 感動を伝達していく媒体として「映像・音声」「ムービー」の効果は大きいのでこれを活用していく。

(文責 CEO 内藤 晃)